こんにちは、じゅんぱ店長(@junpa33)です。
今回の修理は、羽根が回らなくなったブラインドです。
ブラインドの故障の中でも、多い方の現象ではないでしょうか。
「ポールを回した時、途中で引っ掛かって回らない」とか、
「全く手応え無くポールが空回りしている」とか
その結果、羽根が回らなくなるという、こういった現象の修理を行います。
コンテンツ
タチカワブラインド修理 羽根が回らずの現象発現
「この羽根が回らなくなる」現象は、羽根の開閉の頻度にもよりますが、ブラインドを取り付けたら、
必ず発生する宿命的な故障です。
自店舗に十数か所設置している身としては、至極当たり前のように発生している故障でもあります。
修理を業者に依頼してウン万円のコストをかけるのもイヤなので、必要度によっては修理をしますが、
実際には、放置している故障個所もあるというのが現状です。
で今回の故障は、そうも放置できないところで発生してしまったので、
必要に迫られた修理ということでもあります。
これから修理するブラインドは、タチカワブラインドのシルキーワンポール型です。
メーカーや型式が異なる場合は参考資料程度としてご覧ください。
故障原因「チルトギア」を自分で取替作業をする
「ブラインドの羽根が回らず」故障で困って、この記事に行き着いた方もおられると思います。
「大丈夫です!自分で直せます。」と言いたい。(希望です。場合によってはダメな時も・・・)
この故障で困っている多くの方に光を届けられる(かもしれない)と思います。
ポールが空回りして羽根が閉まった状態になったまま動きません。
交換用の「チルトギア」パーツ
ダイソーの「紐とおし」
「ラジオペンチ」「マイナスドライバー大・小」「縫い糸(ポール長+30cm)」
作業に入る前に準備をしておきます。
使用する交換部品と修理道具について詳しくは、タチカワブラインドの故障修理 交換する部品と入手のしかたをチェックしてください。
透明のプラスチックが押しボタンになっています。押しこむことで、奥側のツメが外れ手前のツメだけがかかっている状態になります。
手前のツメはちょっと食い込み気味ですが、少し持ち上げるようにすれば外れると思います。
ポールの上に付いているのがチルトギアになります。
① チルトギアの取り外し
修理エリアはポールがある側だけです。
白色のボックスキャップを外します。
グリーン(ブラインド同色になっている)のチルターカバーを外します。
チルトギアを横にスライドさせると外せます。
この様に外れたらOKです。
チルトギアに付いているスペーサーも外しておきます。
② チルトギアからポールと昇降コードを外します。
本体から外した状態
マイナスドライバーとラジオペンチで、チルトギアからポールを外します。
ポールの中を通っている昇降コードを抜き取ります。
③ チルトギアに昇降コードを通してある部分の写真を先に残しておきましょう。
チルトギアの横から入ってくる昇降コード
チルトギアの垂直方向(ポール方向)に抜けていく昇降コード
④ 取替用のチルトギアに昇降コードを通す
それでは、チルトギア交換のため故障しているギアに通っている昇降コードを抜いてください。
交換用のチルトギアに昇降コードを通していきます。
昇降コードは、チルトギアの横(金属棒が十字に付いている部分)から90度曲がってポール方向に出ていきます。
始めに横方向、チルトギアの横から一本ずつ通していきます。
現状の昇降コードは織が解けて刷毛のようになっていますが、解けた部分を切断せずにそのまま通していきます。
1本目を通しました。
2本目を通しました。
次に縦方向、ポール方向へ通していきます。
ダイソーの「紐とおし」を使って昇降コードをチルトギアの中を通します。
「紐とおし」の輪っかに2本一度に通します。
この時コードの捻じれ絡みを起こさないように注意します。
「紐とおし」を使ってコードを通します。
こういう感じで通すことが出来ます。
⑤ チルトギアを取り付ける
チルトギア本体にスペーサー(L型のパーツ)を付けて元の位置に差し込みます。
グリーンのチルターカバーを取り付けて、ボックスキャップをはめます。
取付完了形はこのようになります。
⑥ ポールに昇降コードを通していきます。
「縫い糸(ポール長+30cm程度)」を準備します。
「紐とおし」の先に糸を結びつけます。
ポールに「紐とおし」を入れて糸をポールに通します。
ストーンとは通りませんので、ポール自体を段ボールなどのクッションとなる物の上でトントンすると通っていきます。
⑦ 糸を道糸として使います。
糸が通ったら「紐とおし」を外し、反対側の糸側に「紐とおし」を付け直します。
「紐とおし」をポールの入り口側の糸で結びます。「紐とおし」の輪っかに2本のコードを一度に通します。
出口側の糸を引っ張って昇降コードをポールに通します。2本を一度に通すことが出来ました。
⑧ ポールをチルトギアと接続します
後はポールを接続します。
昇降コードの端末処理(抜けないように結び目を付ける)を行います。
これで、羽根が回らない故障の修理作業は終了です。
ブラインドを、元あったところに取り付けて、動きの最終確認を行います。
修理の仕上がりを確認します
修理完了後、元位置に戻し、平常に動くかチェックします。
ちゃんとポールも回転し、正常に羽根が回るようになりました。
ブラインドの上げ下げ、途中停止も問題なく行えます。
修理完了です。
「羽根が回らない」修理作業を振り返る
「羽根が回らない」トラブルの原因の多くはチルトギアの故障によるものです。
ブラインドの修理の中では、まだ簡単な方の修理の部類かなと思います。
この修理の中で、ワンポール式の修理は、
「ポール内部に、昇降コードを2本捻じれないように通さないといけない。」ということが
一番難易度の高い部分であると思います。
全く知識がない時には、コードを1本ずつ通そうとして結構苦しむところです。
今回のように、「紐とおし」のようなちょっとした道具を知っていれば、
難なくクリアできる作業でもありました。
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タチカワブラインド修理 ストッパーの取替作業「昇降の途中停止せず」
今回の記事はここまでです。 最後までご覧いただき有難うございました。