無料で使える電子印鑑。使える書類は何? フリーの印鑑ソフトでオススメ7選

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無料で作った電子印鑑の押印場面と、無料の電子印鑑を作成する7つのソフトについてです。電子印鑑化への対応は?
既存の帳票類に即対応できる電子印鑑は?。けれども中には法的効力が必要なものもある。

 

コロナ禍でのテレワーク、リモートオフィスでの業務。さらには政府主導のデジタル化改革、書類のハンコ不要推進。

こんにちは、じゅんぱ店長(@junpa33)です。今回の記事は、この「ハンコ不要」中でも印鑑の無料の電子印鑑化とその押印場面についてです。

 

この「ハンコ不要」の流れはこれからますます大きな潮流になってくるでしょう。

自分たちの小さなSHOPはまだまだと考えていれば、波に乗り遅れて後で「対応にバタバタ」になるかもしれません。

予め、知識として持っていることは必要ですし、出来るところから始めて行くのはもっと必要なことです。

 

無料の電子印鑑はどの書類に使う?

 

電子印鑑化はいろんな業界から大注目されています。

ズバリ!お金を掛ければ、(そういう電子印鑑の機能をシステム化した)メーカー・ソフトハウスから懇切丁寧に説明を受けることが出来ると思います。

けれども、このブログは、テーマでもある「コストをかけずに成果を目指す」ですので、まずは無料でどこまでできるかを考えていくことにします。

 

電子印鑑には2種類ある

 

電子印鑑の作成には、基本的に

  1. 複製に対しての対策がない電子印鑑
  2. 法的に有効な証拠を残すことのできる電子印鑑

の2種類があります。

今回のテーマで目指すのは1番目の電子印鑑です。

 

1番目の電子印鑑はどこに使う? 主に無料で作る電子印鑑です。

 

無料で作成できる電子印鑑。つまり形式が優先されて押印するタイプのものです。

社内回覧文書、業務日報作成印、着荷確認印やチーム内・グループ内確認印など、ゴリゴリのセキュリティを求めない書類など

いわゆる認印として利用する場合がメインとなります。

 

ところで、契約の合意の証明として押される印鑑に関しては、民民契約の場合は特に、

基本的には法律上「契約が有効」との考え方とは、極端では「お互いの口頭での合意」だけでも有効になる。となっています。

書店の雑誌の定期配達や酒屋の御用聞きなどは、契約書を作成し印鑑を押印してもらってないと思いますが、これも十分正当な「口頭での合意」の契約になっています。

 

いろんな契約が、お互いに全く完全に「もめることもない」のであれば、全て「口頭での合意」で印鑑は不要ということになります。

ですので、お互いにそのように考えている状況下で有れば、作る契約書の電子印鑑の押印は、この形式的な「無料の電子印鑑」でもOKになる思います。

でも、実際的には、お互いそんなことはありえないでしょう。

悩める君

安心の証となる印鑑は法的に正義じゃなくちゃね。

現在まで行われて来た押印、リアル印鑑での押印は、トラブルでたとえ民事の裁判になった時でも、

裁判的に有効な「証拠」を担保するためのものになっていました。

つまりその証明を、リアル印鑑に代わって電子印鑑の押印で行うためには、

確かにこの「本人が契約を了解して押印した」ということを担保するための証明装置が、そこに含まれている必要があります。

この公的に認められ得る証明装置が付いている電子印鑑が、次の2番目の電子印鑑ということになります。

 

2番目の電子印鑑はどこで使う? 料金のかかる電子印鑑です。

 

官公庁が、本人確認の証明をする「印鑑登録」いわゆる実印、代表者印などがあります。

公的機関が証明する権利関係や、法的拘束力を要求する印鑑ということになります。

この様なものについては、公的機関の証明である「電子証明書」が必要になります。

また押印する書類についても「電子署名」というセキュリティ処理を行うことも必要になります。

この場合の電子印鑑は、あらかじめ整理された手続きに従って押印しますので、そのルールに従うことになります。

 

また、民間場面についも、

取引先との契約、売買契約、賃貸借契約、雇用契約などの民民の対外的な契約部分だけでなく、

社内的な内部文書の中でも、電子印鑑のコピー使用などの不正使用を防止する必要があることも多いと思います。

その場合も同様に、セキュリティ対策を施せる電子印鑑を使用することになります。

ただし、民間内の契約ですので、お互い同士の理解と関係で、採用する電子印鑑のセキュリティ強度に差が出るかもしてません。

この部分では、これからスタンダードとなる社会的な認識がまとまってくると思います。

 

電子印鑑の無料版の利用はNGでない書類から

 

まずは、「他の誰が押印したか?」、「不正利用はされていないか?」を追求しなくてもいい書類、

大袈裟に言うと「私文書偽造」罪を追求しなくていい書類に対して電子印鑑を利用していきましょう。

 

ここで使用する種類の電子印鑑は、

  • 主にソフトは無料、中には有料、
  • リアル印鑑を電子化するには自力で無料

といった流れで説明します。

 

電子印鑑を利用できる書類としては、それぞれの会社、お店で違いが有ると思います。

どのような業務書類に利用できそうか、それぞれリストアップしてみてはどうでしょうか?

例えば、このブログの中で、電子印鑑を利用して書類作成している記事としてはこのようなものがあります。

1.返品了解書作成のテーマ記事

(表紙記事)

返品了解書をサクっと作成する。電話ではなくFAX・メールで送信。

(電子印鑑差し込みの記事)

発信元情報を表示するためのエクセルVBA。返品依頼書を作る

 

2.FAX注文書作成のテーマ記事

(表紙記事)

手書き発注書の作成を簡単に!ネットの書籍データを転記すれば大幅時短

(電子印鑑差し込みの記事)

FAX注文書作成の時短効果と無料に仰天!知った人だけラッキーです。

 

3.領収書作成のテーマ記事

(表紙記事)

販売の基本 領収書は独自のフォームで。しかも無料で簡単印刷

(電子印鑑差し込みの記事)

エクセルで自作の領収書、印鑑を自動で挿入する。VBAで問題を解決!

 

電子印鑑のフリー作成7選

 

クラウド型やダウンロード型あるいはメディアタイプの電子印鑑ソフトがあります。

基本的に印影としては、今あるリアル印鑑の印影をデジタル化するのではなく、新たにその電子印鑑ソフト上で作成すると考えた方てください。

 

無料で電子印鑑を作成するソフト

 

Web上に結構いろいろな電子印鑑作成のソフトが上がっています。

その中で実際に簡単で使いやすいもの7点を選定しました。

免責の確認です

フリーソフトは全て、使用については自己責任で利用と管理を行ってください。

ソフトを導入を開始された時点で、トラブルやそれによる損害については、紹介者と作成者は一切の責任を負うものではありません。

 

クイックスタンパー150

quickstamp150

基本部分はしっかり押さえたソフトになっています。

印影サンプルがこの12点ついています。

  • ビジネススタンプ 「FAX済」・「Secret」・「回覧」・「マル秘」・「顔(絵文字)」・「重要」
  • データ印 「領収済」・「名前日付印」・「出図印」・
  • 角印 「会社印」
  • 社名スタンプ 「スタンパー風」
  • 名前印 「三文印」

それぞれの印影の本文、形、方向などの変更も可能です。

簡単操作で、パッと押しには一番使いやすいでしょう。

入手サイト Vector クリックスタンパー

 

電子印鑑アプリ

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データ印専用アプりです。

このUIだけで操作できます。設定部分は普段は畳んで置けるようになっています。

使いやすいと思います。(個人的な感想です。)

入手サイト Vector 電子印鑑アプリ

 

クリップスタンプ

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このソフトで作成できるのは、「デート印」・「デート印代理」・「三文判」・「丸印」・「角印」・「2分割印」の6パターンになります。

無料のソフトで、「デート印代理」があります。「2分割印」は他にはあまりない種類と思います。

パターの選択はタブ切り替えで行いますが、表示入力の項目欄は全てのタブ毎に独立しています。(自分の名前をそれぞれのタブで入力します。)

それぞれの方の使い勝手によると思います。

入手サイト Vector クリップスタンプ

 

承認はんこフリー 電子三文判

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とろろこんぶシステム工房の有料ソフト「電子印鑑」内の「承認はんこ」の無料版になります。

機能限定版です。押印時のパスワードセキュリティは付いています。

ExcelとWordに使用するのには、押印メニューを組み込みましょう。

入手サイト Vector 承認はんこフリー 電子三文判

同シリーズで日付印を押すためのフリーソフトもあります。

入手サイト Vector 電子印鑑 日付印ぺったんフリー 「電子でぺったん」

 

Excel電子印鑑

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エクセルに「認印」・「データ印」・「角印」・「ビジネス印」・「ユーザー印」の5種類の印鑑を押すことが出来るアドインになります。

右クリックメニューに現れる電子印鑑でその各操作のメニューが出てきます。選択して実行されます。

エクセル用なので、電子印鑑としては利用用途限定ということかもしれません。

入手サイト 窓の杜 Excel電子印鑑

 

Web認印

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Web上で作成する電子印鑑です。

日本人の名字上位10,000姓が収録されています。

ホームセンターでリアル印鑑を作る場合と同じ程度の選択肢です。パッと使いたいときにはかなりお手軽です。

2021/12/24 現在 サービス提供中止になっています。

入手サイト Web認印

 

楽印~はんこの達人~

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印鑑は、日付印、認印、大きな印鑑、サイン、QRコードに対応しています。背景色は白色、透明を選択することができます。

入手サイト Vector 楽印~はんこの達人~

 

(参考)有料で電子印鑑を作成するソフト

 

ここからは有料版になります。選定においてはできるだけセキュリティ機能の付加されたものを選定するのが吉です。

おまかせ電子印鑑2

バージョンアップしました。Windows11対応

特徴は、

電子印鑑を8種類(データネーム日付印、会社印、角印、認印、住所印、スキャナ印など)作成できるほか、PDFファイルへの直接押印が可能です。電子署名機能付きです。

このソフトは電子署名が使えますので、改変に対してアラートします。

交通費精算処理や販売価格了解書類、商品購入稟議書などにも安心して利用することが出来るでしょう。

ただいま、販売元ベクターでは特別価格43%offの対応をしています。

第34回 Vectorプロレジ大賞 テレワーク賞 を受賞

公式サイト
ベクターPCショップ おまかせ電子印鑑2

 

おまかせ電子印鑑PREMIUM

電子印 電子印鑑 電子印鑑作成 pdf ソフト パソコンソフト 角印 法人印 デジタル印鑑 おまかせ電子印鑑Premium

for Businessの電子認証なしバージョンです。

メディア(CD-ROM)版です。手元にソフトを置いておきたい方にはいいでしょう。

 

はんこのプロ

特徴は

作れる印鑑は6種類。認印、データネーム印、角印、会社印、ユーザー印、落款印です。

作成した印鑑は画像で保存して、PDFやWord、Excelで使えるようになります。

使えるフォントは10書体です。

今使っているリアル印鑑の印影から電子印鑑を作成することが出来ます。

セキュリティ機能はありません。

ダウンロード版になります。

公式サイト
はんこのプロ

ソースネクスト テレワークコレクションサイト

とろろこんぶ電子印鑑

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画像はとろろこんぶ電子印鑑サイトより

特徴は

2つのタイプ「承認はんこ」と「日付印ぺったん」があります。

セキュリティー対策は押印時のパスワートと管理ツールでの押印ログ管理が出来ます。

ExcelとWordのみの電子印鑑になっていますので、それ以外のフォーマットで作成された書類に押印するには不適です。

公式サイト とろろこんぶ電子印鑑 (tksk eSeal)

 

My電子印鑑

画像は sunsale My電子印鑑 より

特徴は

ベクトル画像形式で電子印鑑を作成しているので、鮮明な印影が得られます。(その分押印圧の差によるボケ味が得られにくくなります。)

コピー防止のために、印影内に小さい隠し文字を埋め込んでいます。使っている印鑑からも電子印鑑に変換できます。

電子ネーム印とビジネススタンプ基本セットが付いています。

公式サイト sunsale My電子印鑑

 

パソコン決済Cloud

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画像はシャチハタ パソコン決裁Cloudより

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クラウドコンテンツマネジメントサービス

テレワーク推進者で今注目の「パソコン決裁Cloud」です。

電子印鑑にスポットを当てたクラウドサービスです。

1印鑑当たり100円/月の費用です。1社員2印鑑で10人となると年間24,000円のコストになります。

テレワークで使うのであれば、オプションでクラウドサーバーを利用できるサービスがあります。

更に電子印鑑だけでなく、書類そのものにセキュリティを掛けるには、世界基準の「DocuSign」への加入オプションも準備されています。

電子契約

 

この記事のテーマから少し外れてしまいますが、電子契約という方法があります。簡単に言えば、

電子印鑑にスポットを当てるのではなく、押印する書類(契約書類)を含めて、業務で使用する帳票書類をシステムで管理して、

全体をセキュリティの高い方法で電子化してしまうという方法です。

 

この方法は100%クラウド上でのやり取りになりますので、

アナログ人間にとっては、過酷な時代の到来となるかもしれません。

具体的には、CLOUDSIGN、GMO電子印鑑AgreeやAdbe Signなどがあります。

現在、どんどん乱立状態になってきていますので、それぞれの特徴を、急がずじっくり検討されるのが吉ではないでしょうか。

 

今、使っている印鑑を自力で好きに電子化する

 

ここで特に作成したいのが、会社やお店の角印です。

見積書、納品書、請求書、領収書に電子印鑑を使用できれば、事務作業も大きく効率化することもできます。

フォーマットタイプ的には、文字の上に押印になりますので、透過型の画像で仕上げます

 

ところで、「どちらに対して発行・提出するのか」には十分な注意を払う必要があります。

中には同じ印影でも「リアル印鑑でないとダメという相手先」があるからです。

 

例えば、官公庁に対して発行する場合、

予め、業者登録の時点で、各書類に押す「社名印影」を登録している。などということがあれば、

書類の受領トラブルを起こす可能性もありますので十分注意しておきましょう。

 

実際にリアル印鑑を電子印鑑にする方法についてはこの記事を参考にしてください。

無料で自作。リアル印鑑をデジタル化してワード・エクセルで使う

 

有料ソフトを使えば同じようなものを作成できるものがありますが、

やはりそこは、無料の自力で作りたいです。(今後、有料ソフトは様子見で、周りの流れに合わせて考えます。)

自力の加工のために使う特別なソフトや機材はありません。スキャナーすら要りません。

フォトレタッチソフトを使いますが、無料のソフトで十分作成加工が出来ます。

この様に作ります。↓これでバッチリです。

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まとめ 推進担当者は法的効力を押えながら

 

「ハンコ不要」方針に合わせて、その担当になった方はぶっちゃけこれからしばらく大変だと思います。

システム的に形が出来ているものに移行するなら未だしも、「みんなでこれから向かっていこう!」というわけですから。

 

デジタル化として「電子印鑑」だけでいいのか? 「社内外への書類」もデジタル化しなければいけないのか?

デジタル化の範囲はどこまで行うのか? セキュリティをどこまで求めるのか?

疑問が多すぎですよね。

 

一つの判断基準として、どこまで法的効力、証拠能力を必要としている書類かということだと思います。

一から十までセキュリティをかけてしまえば法的効力としてクリアできるでしょう。(全く業務効率を無視すると)

大きな資本の企業だと、クラウド管理に移管してしまうということもあるでしょう。

 

それ以外の会社やお店は当面、紙とデジタル、取引相手の動きに合わせて、デジタル化を求めながら、折り合いを付けて行くしかないと思います。

 

最後までお読みいただき有難うございました。