こんにちは、じゅんぱ店長(@junpa33)です。
先日、日産のEV(電気自動車)の「充電サポートプログラム」のバージョンが3にアップされました。(2019年12月16日より開始)
すでにご存じの方も多いかと思います。
当ブログでは、
「充電サポートプログラム」のバージョン2を利用してという前提で、
「長距離走行の営業車は「日産リーフ 初代初期型」がコスパ最高です。」と推薦させていただきました。
今回、「充電サポートプログラム」のバージョン3となって、「では、バージョン3ではどうなの?」という検証をしなくてはいけないと思いました。
ということで、記事を書きました。
悩める君
結論を先に言います!
変更点を一通りチェックした結果、感想としては、かなり厳しい状況です。
この条件では、ガソリン車とあまり変わらなくなってしまいました。
リーフを選ぶメリットはあまりなくなることになりそうです。
でも、まだ節約ワザが無くなったわけではありません。
令和元年12月21日現在の条件で考えることのできる裏ワザ、
超ウルトラ裏ワザが一つ残されています。
記事の一番最後の方で書いていますのでご覧ください。
コンテンツ
ZESP3の概要をサクッと説明
では、順を追って説明します。まずは、入り口です。
「充電サポートプログラム」のバージョン1の略称は「ZESP」
「充電サポートプログラム」のバージョン2の略称は「ZESP2」
「充電サポートプログラム」のバージョン3の略称は「ZESP3」
と言います
という名前を憶えてください。
いつから切り替わる?
ZESP2は2019年12月15日で完全終了しました。
ZESP3は翌日2019年12月16日よりスタートしました。
ただし、既にZESPやZESP2で契約しているユーザーは、契約時から5年満期まではそのまま利用することができます。
新規に「充電サポートプログラム」を契約する場合はZESP3で契約することになります。
今、ZESP2を利用しているユーザーは、
満期の5年になるまで変わらず”急速充電の使いホーダイプラン”を使うことができます。
カード満期(5年間)までそのまま使うことができます。
じゅんぱ店長
ZESP3のプラン内容をサクッ
ZESP3の仕組みは、簡単です。下の価格表がすべてです。それだけです。
パンフレットを掲載します。(ZESP3 日産zeroemissionより)
- 使い放題ではない。
- プランは4つ。
- プレミアム10 ・・・4,000円/月 100分無料
- プレミアム20 ・・・6,000円/月 200分無料
- プレミアム40 ・・10,000円/月 400分無料
- シンプル ・・・・・500円/月 都度課金
- プレミアムは3年継続契約で1,500円引き
- 普通充電器はプレミアムプランでは使い放題
- カードの追加は2枚目以降1枚に付き500円/月の追加料金で作成可能
です。
要は、ZESP2に一番金額的に近いプレミアム10でも今までの充電3回しか使えないということです。
なを、使わなかった充電時間は、翌月にだけ繰り越されます。
ユーザーは価格設定よりも、もっと知っておかないといけない重要なことがあります。
ZESP3の見落とすとハマる怖いトコロ
日産では、ZESP3は「急速充電の課金が10分単位」です。と、うたっています。
「プレミアム10は10分を10回使えます。(100分)」ということです。
ただし、10分という時間はユーザーが管理してください。ということです。
時間管理的には特段に
- 「急速充電器が、10分充電にセットできます。」なんてことはありません。
- 「充電スピードが上がります。」なんてことも一切ありません。
ご注意ください!!
「10分から1秒でも超えたら20分の料金になります」
これは例外なくそうらしいです。
若干の契約メリット(弱いですが)
「エマージェンシーサポート(トラブル時の金額支援(事後))」
契約クレジットの日産カード利用時に1,000円で15pt付けます。
確かに無いよりましです。
最大級にハマるポイントはここです。
万が一もし、ZESP3のプレミアムを契約しないユーザーにはペナルティがあります。(シンプルプランでもダメです)
リーフの心臓部「Nissan Connect」が利用不可となります。
もし利用したいユーザーは、利用料、年間6,000円(税別)の支払いが必要となります。
土地勘のない地域などでの充電ポイント検索や走行可能エリア検索もできなくなります。
何も考えずに「ZESP3なんていらない」とか「他メーカーの充電カードと契約するわ」なんてすると、日産から要らない請求が来ることになります。
さらに、
3年契約については、3年ごとの自動更新になります。
解約するときは、契約変更月は37か月目の1か月間のみです。
契約途中のユーザーからの契約内容変更(解約・解除・休止)は
すべて違約金(契約解除料12,000円)が掛かります。
(携帯キャリアより恐ろしいです。)
これはもう正面から逆らわない方がよさそうです。
日産EVが最も力を入れているシステムです。
他社との差別化のためにGoogleやDocomoと提携して技術開発を進めています。
じゅんぱ店長
悩める君
「Nissan Connect」
になるんですね。
ZESP3契約方法
ZESP2の時、新規に日産でカード取得しようとすると、手元にカードが届くまで、1か月から1.5か月待たされました。今度のZESP3ではどうでしょうか。
ZESP3では、クルマを新たに乗り換えても、今までの契約済のZESP3カードでそのまま使える様になりました。
また、日産クレジットカードでなくても、自分の持っているクレカで充電カードを発行登録ができるようになりました。
ZESP3専用Webで登録変更ができます。プラン変更についても変更日の翌月1日から反映されます。
ですので、クレカ自身の利用ポイントが高いクレカを選んで選択しましょう。
(楽天カードが対象カードかどうかは現段階で不明です。)
ちなみに自分的には日産カードは、変な日付で引き落としされるため使いずらいです。(個人の感想です。)
そもそもどうしてZESP3なのか
日産の説明を簡単にまとめると
要はこのような事らしいです。
「一部の日産ディーラー」での充電待ちがひどい。なので、集合住宅の方は急速充電しかできないため迷惑をおかけしています。
日産側でも、急速充電器複数設置や超急速充電器を導入しましたが、あまり有効ではありません。
一方で、月の利用が1回以下の人も多く、利用者間での充電頻度の差が非常に目立っています。そこで今回、利用者の皆さんが、より使いやすいプランへと見直しました。
充電器複数設置も超急速充電器も見たことありませんが、大都市ではそうなのでしょう。
チョッと雑感を書きます。
日産の説明は、ユーザーからすると理論破綻をしています。
「より使い易いプラン」は充電し放題で充電無料に決まっています。
ZESP3は誰がどう見ても「大幅に料金負担してください。」ということでしょう。
それならそれで、違った説明がされるべきだったと思います。残念です。
ちなみに風のうわさですが、日産ディーラーでの急速充電(ZESP2)の場合、その電気代はメーカーの日産ではなく、今までからそのディーラーが負担しているらしいです。
確かに本来から言えばユーザーが負担すべき筋だとは思います。ただそれは、販売促進の一環としてのメーカー戦略だったわけですから仕方ないですよね。(日産内部の費用分担はユーザーは知りませんし)
それと、
電気料金は基本、電力使用量で料金が請求されるのが社会通念であるのに、
なぜ、これは設備利用の時間料金になっているのかも非常に疑問です。
20kwhと44kwhの急速充電器が同一利用時間 同一料金というのはどうなんでしょうか。
説明が有りません。
ちなみにCHAdeMO協議会(充電規格を仕切るところ)の会長は電力会社です。
ZESP3の条件で営業車のコスパ化をする
それでは、ZESP3の料金体系に合わせて、営業車経費を考えて行きます。
プレミアム20という中途半端はないと思いますので、
プレミアム10とプレミアム40ですすめます。(シンプルプランは明らかにコストアップなので除外します。)
ベンチマーク
もう一度ベンチマークを確認しておきます。
長距離走行 一日60kmの営業車(年間走行距離18、000km)
ガソリン車
軽自動車の箱バンで5年落ち程度の中古車取得価格 700,000円
<税金>
取得税 14,000円
自動車税 4,000円
<比較的燃費の良い走行距離の少ない車両。>
年間ガソリン代 120,000円
年間部品交換代 40,000円
<車検費用 xx万円>
購入初年度経費は 178,000円(車検代除く)
EV(日産リーフ)
電気自動車の日産リーフで5年落ち程度の中古車取得価格 700,000円
<税金>
取得税 0円
自動車税 29,500円
<走行距離の少ない車両。>
年間充電代 24,000円 (税別)(ZESP2契約)
年間部品交換代 42,000円
<車検費用 xx万円>(消耗部品点数も少なくガソリン車よりも修理費は安い。)
購入初年度経費は 95,500円(車検代除く)
プレミアムプラン共通の判断材料
基本、プレミアムプランは充電時間課金になりますので、プランの充電可能時間内に収まる様に考えて行く必要があります。
ですので、オーバーする時間は普通充電で賄う様にしていきます。
- ベースとして車両は、日産リーフ初代初期型24kwとします。
- 中古車のモデルは、セグメント9の40,000kmのものとします。
- セグ欠けが1.5万km~2万kmで1欠けが発生するものとします。
車両の個体差にもよりますが、自分が今乗っているリーフの数値を代表値とします。
フル充電で 10セグで100km 9セグで90km 8セグで80km 7セグで60kmぐらいでした。(自分のリーフはセグ保険によるセグ復活で、今は10セグになっています。)
平均電費 7.2kmです。
日産からは、「セグメントの表示については残容量の目安表示」として、一目盛り何kwhなどの詳しい情報はアナウンスされていません。
そこでこの値が実際、特殊値かどうかをWebなどで色々確認しましたが、その結果まずまずこの辺りの数値だと分かりました。
プレミアム10の場合
まず100分しかプラン内充電時間がありません。オーバー分は以降350円/10分です。
プラン金額は初期3年間は2,500円、以降5年目(契約満了時)まで4,000円となります。
基本的に急速充電器を使わない走行計画が必要になります。
100分の充電時間は緊急時に取っておくようにしましょう。
(でも毎月30分3回は消化していきましょう。)
バッテリー容量計が8セグまでの日産リーフであれば
一日の走行距離が60kmまでの営業車は、
恐らく一回のフル充電で走りきることができると思います。
ただしセグメントが8から7に落ちる近辺では、一回のフル充電でも60kmとなってきます。
その時はなるべく、エアコンなどはかけず省エネ走行したいです。
その距離内でうまく営業に回れるようにルート設定をしましょう。
走行後の充電は急速充電を使わず普通充電で行います。自店拠点や普通充電スポットで行えます。
普通充電スポットは1回の利用が1時間というところも多いですので、事前にスポットチェックをしておいた方がいいです。
逆に、日産ディーラーでは、充電カード式の普通充電器ではなく、「LEAF to Home」で普通充電をしているところが多いと思います。(そもそも課金できる仕組みではないです。)
ちなみに 200Vの普通充電での実際値ですが、
セグメント10 残航続可能距離50km 電費 7.2km からの充電スタートで
30分経過時 航続可能距離61km エアコン作動時(冬です)47km
60分経過時 航続可能距離75km エアコン作動時(冬です)57km
の数値でした。
このデータ測定日の前日に日産ディーラーで急速充電をかけたときの参考数値は
スタート時 残航続可能距離 45km 電費 7.2km
急速充電30分 航続可能距離78km エアコン作動時(冬です)63km
でした。
この場合は 急速充電30分 ≒(>) 普通充電60分 という結果になっています。
フル充電の航続可能距離から半分減った状態ではこの式が目安になるかもしれません。
プレミアム10の充電コスト
プラン登録代 2,500円 (追加充電代 なし)
自店拠点普通充電代
- 1日あたり使用電力量 60km ÷ 7.2km/kwh = 8.3kwh
- 1日あたり充電料金 8.3kwh × 30円/kwh ≒ 250円
- 1か月あたり充電料金 250円 × 25日 = 6,250円
+プラン登録料合計 2,500円 + 6,250円 = 8,750円
月料金 8,750円
年料金 105,000円
となります。
ZESP2の料金と比較して 年間 81,000円 のコストアップ「軽自動車の箱バン」ガソリン代と比較して 15,000円 のコストダウン
「プレミアム10」での他経費も含めた年間コスト合計としては
176,500円となります。
これは「軽自動車の箱バン」の年間コストとほぼ同じになってしまいます。
日産リーフを選択するメリットは何ら無くなるということです。
ちなみにプレミアム40の充電コスト
プラン登録代 8,500円 (追加充電代 なし)
後は「プレミアム10」と計算の考え方は全く同じです。
プラン登録代が6,000円/月上昇 年間に72,000円上がります。
「プレミアム40」での年間コスト合計としては 248,500円となります。
プレミアム40での結論は、
「プレミアム10でも使えないのにプレミアム40で使えるわけがない!」
ZESP3のコスパ利用のまとめ
商用利用向けの充電プランはありませんので、全く商用利用には不向きです。
今まで、
商用車のEV(電気自動車)利用を推進するかのようなユーザーアピールをしていましたが、
あれは何だったのか?全く不明です。
EVタクシーなどをはじめとして、今現在EV車利用している会社さんもあるかと思いますが、EVの運用コストがこれだけ高くなれば、営業をしていられないのではないでしょうか。
悩める君
これじゃあガソリン車のほうがユーティリティがある分良いです。
けれども、
全てのみなさんに使えるかどうかわかりませんよ。
じゅんぱ店長
ZESP3でコスパ!ここだけの裏ワザ
さて、ここからは秘密の暴露的な、ワザの紹介です。
他のブログでは書かれていないだろう、この記事だけの超裏ワザを紹介していきます。
よく「EV(電気自動車)を家庭で充電できます。」という説明や案内の時に、
「深夜電力をつかえば・・・」というキャッチフレーズのような言葉があります。
EVユーザーが、”家庭での普通充電”で最初に迷う「うたい文句」だと思います。
電力会社の深夜電力というのは、名称的には「時間帯別電灯」というプランになります。
簡単に言うと、電気料金が深夜に安く昼間に高く組まれているプランです。
じゅんぱ店長
今回のケースで対比すると、通常の「従量電灯契約」では1か月あたり充電料金 6,250円ですが
「時間帯別電灯」では 1kwhあたり11円(関西電力)なので、このようになります。
- 1日あたり充電料金 8.3kwh × 11円/kwh ≒ 92円
- 1か月あたり充電料金 92円 × 25日 = 2,300円
1か月あたりの価格差が 3,950円
1年あたりの価格差が 47,400円
結構大きなコストダウンです。
この方法でのプレミアム10契約料金を含めた料金は
- 1か月あたり 4,800円
- 1年あたり 57,600円
他経費も含めた年間コスト合計は 129,100円となります。
ガソリン車と比べて初年度 48,900円安くなります。
けれども、
大前提!電気料金の契約は
「1つの契約プランしか選ぶことができない」ようになっています。
一般的にはごく普通の「従量電灯AとかB」を契約プランとして選ばれています。
それは、「従量電灯AとかB」が料金総額的に一番お得だからです。
「時間帯別電灯」プランは、利用料金が夜利用が安い分、昼料金が”ムチャ”高くなっています。
これでは業務用店舗などでは、一番使用頻度の高い昼間が最も高い電気料金設定となってしまいます。
このプランは電力会社的には、本来昼間は誰もいないという家庭のため用のプランという設定です。
ここがポイントです。
「では何故 一つのプランしか選べないのか?」
答えは簡単です。
「一つの地番に対しては、一つの料金プランしか選べない」ということなのです。
逆に言うと、
「地番が変われば、もう一つプランが選べる。」
それは
「新たに「時間帯別電灯」プランに加入できるということです。」
普段からリーフの駐車場としている場所以外で、地番が違う敷地に駐車スペースをとることができるユーザーであれば、
ポール1本に電気メーターとブレーカーを付ければOK、プラン加入ができると思います。
電気店 電力会社に相談してください。
便乗案として、またそこが道路隣接であれば、
そこに飲料の自動販売機でも置ければ、
その販売手数料で全体の電気代の足しになるかもしれません。
要は、土地の地番を分筆で変更するなんてこともOKな訳ですが、
司法書士費用が掛かってしまいますので、それはすこし行き過ぎだとは思います。
何か社屋変更など別の都合で変更登記に合わせてというなら別かもしてませんが。
悩める君
基本的に、ZESP3ではプランランクを上げれば上げるほど損をします。
充電のほとんどは普通充電で済ませる方法で考えて行きます。
事務所を出発した営業車は業務をこなして、無充電で帰社する必要があります。
ここがポイントです。
リーフの充電を普通充電のみで済ますことができる体制が出来れば、
この裏ワザで十分コストダウンすることができます。
走行距離が増えれば増えるほどガソリン車に比べてEVリーフのコスパが上がっていきます。
7.2km走行の場合
リーフ 1kwh使用 経費 11円
軽箱バン ガソリン0.4L使用 経費 52円
(実燃費 18km/L 、ガソリン代 130円/L 計算)
そもそも根本的に、
ガソリン車に対してのEVのコストメリットをかき消すような変更をしてしまったメーカーさんに対して、何かユーザーサイドを見た善処を切にお願いしたいところではあります。
(関連記事)
営業車の車種選び。キーワードは営業経費削減! EV中古車の日産リーフ
コスパに強い営業車選び。中古車軽自動車おすすめ4車種ー中距離編
日産リーフを営業車利用。一日走行距離100kmでコスパ最大!
最後までお読みいただきありがとうございました。